シャイーのマーラー再び

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吉田秀和氏のマーラーについて書いた文を集めた『マーラー』という文庫本

を読んだ。
その中でシャイーのマーラーの演奏についてぼ文があった。
吉田氏はマーラーの交響曲第4番を例にとって、マーラーの楽譜に示された
細かい指示を一つ一つ忠実に再現しているかのような演奏と表現していた。
そのために音楽の流れが淀んでしまうようなこともあるとも書かれていた。
これを読んで、シャイーのマーラーが何となくわかってきた気がした。
シャイーのマーラーはスコアを見て聴いたときに納得のいくような表現なのだと。
当然、シャイーのマーラーはクールであり、スコアに示されたことを忠実に
再現しているのだろう。
また、演奏しているのはそんなことができる高い技術を持ったコンセルトヘボウ
管弦楽団だった。
たぶん、私のような一般的なマーラー愛好家にとっては、マーラーがスコアに
示したことを忠実に再現してくれてもそれに気づくこともないだろうし、これ
を聴いて素晴らしい演奏だと思うのも不可能なのだろう。
でも、シャイーのマーラーは繰り返し聴いてきた。そして段々とその演奏が
好きになってきた。
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