「スジガネ入りのリスナーが選ぶクラシック名盤この一枚」(知恵の森文庫)の
マーラーの交響曲の部分を読んでいたら、担当者が書いている印象と
自分の印象が全く違っていた。
それで無性にマーラーを聴きたくなった。
最近はバッハやモーツァルトばかり聴いていて
ブルックナーやマーラー等の大曲聴いていない。
マーラーでも一番多く聴くのは交響曲第1番「巨人」と交響曲第4番と交響曲第9番
ばかりなのだが、本を読んでいて、交響曲第3番、第5番、第6番、第7番といった
曲のイメージが薄くなっているので、それらを聴いてみることにした。
それにしてもLP時代はマーラーとブルックナーに相当入れ込んでいたから、
相当数のLPを持っていたのだが、結婚してからは子供ができたりして、
私の占めることができる空間がどんどん少なくなっていく。
CD時代に入って、過去にLPで持っていたものを買いなおししていたが
置き場の問題で4,5年前にCDを1/3位、中古屋に売ってしまった。
マーラーを聴こうと思っても肝心な演奏のものがないではないか。
マーラーの第6番、ブーレーズ、ウィーンフィルのものがあった。
DGに移ってからのブーレーズはどうも人間が丸くなりすぎて、
かつての鋭さが感じられない。
私にとってはCBS時代の演奏のほうが正確さと緊張感に満ちていて
好ましい。
なんとなく生ぬるいという印象を感じながら聴いた。印象薄い。
次に第3番。こちらはバーンスタイン、ニューヨークフィルハーモニック。
バーンスタインはマーラーの雰囲気をよく出していると思うのだが
ニューヨークフィルハーモニックが....
そして第5番
うーん、今はバーンスタイン、ウィーンフィルのものしかない。さすがに
ウィーンフィルだけあって演奏はうまいのだが、バーンスタインのペース
が遅くて重々しくなりすぎている。
第5番についてはLP時代にレヴァイン、フィラデルフィア・オーケストラのものが
大変気に入っていた。
オーマンディの時代から大変カラフルな響きを出すオーケストラだったが、
やはり指揮者としてレヴァインの方が上だろう。
最初のトランペット独奏、それからオケの色彩感等、当時のフィラデルフィア
オーケストラの方が演奏は優れていたと思う。
それから、晩年によくありがちなことだけど、バーンスタインの演奏は
かなり遅く感じた。これも演奏者が緊張感を持続させられなくなっている
理由かな。
聴いた後、早速HMVのサイトで現在入手できるCDをチェックした。
レヴァイン、ラトル、バーンスタイン、ショルティ、クーベリック等で欲しいもの
が一杯あった。でも、買っても一度しか聴かないなんてことも十分有り得ることだ。